新型コロナウイルスが拡大し、いきなりオンライン化した大学の講義。
講義と言えば、遅刻した時に隣の席の人に状況を聞いたり、あるいは友達・先輩づてにテストの過去問を貰うために勇気を出して話しかける日々……理不尽ながらも、そうして友達が出来ていくことは多いです。大学1・2年生の皆さん、大学に友達はいますか?
……実は、筆者は大学2年生の春になっても、LINEをするような親しい友達はいませんでした。2年生の春休み、誰とも話さずに一日が終わる日々が数週間…とても懐かしいです。しかし現在に至るまで、大学にも大学外にも様々な友達ができました。
自分がアフターコロナの中、大学1・2年生だったら友達を作るのはもっと大変だったと思います。今同じように、友達作りに悩んでいる方へ向けて、皆さんの参考になるような記事として一助になれば幸いです。
大学生にとっての「友達」
高校生までの「友達」というと、その多くが同級生。では、大学生にとっての「友達」とはなんでしょうか。
大学生に目的別の友達の有無を聞いてみたところ、授業の時だけ一緒にいる「授業友達」は63.0%、テストの時だけ連絡を取る「テスト友達」は39.8%が、それぞれ「いる」と回答(図表A) 。親友や普通の友達と異なり、授業だけ、テストだけという自分にとって都合のよい「メリット友達」を確保していることがわかりました。
出典:大学生の約4割にテストの時だけの「テスト友達」|公益財団法人 東京高校協会
現在の状況になる前、大学に通っていた人であれば”あるある”かもしれません。では、いわゆる「メリット友達」ではない、「友達」を作るにはどうすべきなのでしょうか?
ここでは、コロナ渦で友達ができやすい「コミュニティ」と、大学時代、新たに友達を作る際の「マインド」に分けて説明します。
コロナ渦で友達が生まれやすい「コミュニティ」は?
ここでは、大学生が友達を作りやすい「従来のコミュニティ」と比べつつ、現在の友達ができやすい「コミュニティ」について紹介します。
「従来のコミュニティ」といえば、
・サークル/学生団体
・部活
・バイト
・ゼミ …etc
従来のコミュニティでは、皆が始める時期が同じであるというポイントがあり、特に新入生歓迎会は春の一大行事であり、バイト等も1年の春から開始する人は多いと思います。しかし、コロナの影響で今年はほとんどの大学で中止に。また、飲食店を中心にバイトの求人も減少。きっかけ作りは非常に難しいもの。
そこで、最近増えているのがオンラインから始まるコミュニケーション。そのポイントはいつから始めるかは自分次第、全国場所は問わないという点。そこから友達や出会いが生まれる参考になる事例を以下、紹介していきたいと思います。
1.ツイッターで知り合った人とイベントに参加orイベントで知り合う
「Twitterでどうやって人と親密になるの?」「Twitterで知り合うのは危険ではないの?」
まず、そう思われる方も多いと思います。しかし、近年になってTwitterは本名で近況を発信する大学生、社会人も増えており、活動内容をより具体的にかつプロフィールに充実することで信頼性を担保し、そういった人同士でのやり取りが活発化しています。
例として、少し身内にはなりますがVoltageの代表田中のTwitterは例えば以下のような内容です。(※2020年9月18日現在)
プロフィール:株式会社VMK/企業のファン作り戦略を提案する会社/代表取締役社長/世界中を熱狂の渦に/京都大学/これから輝く全ての挑戦者に元気と熱狂を届けます/クラファンで368万円の資金調達/学生エンゲージメントスペース『Voltage』運営/京大起業部メンター/フォローすると熱意と行動力が上がります
@京都大学 21歳 voltage.vmk.co.jp
そして、Twitter上ではコロナになってから、「○○に興味のある学生の方いますか?」というツイートや「オンライン朝活グループ」なるものまで形成されつつあります。そういった主催者の方は、プロフィールで「DMやZoom歓迎」としている人もいて、友達や学年を超えた仲間作りの場としては盛り上がりを見せています。
ポイントは勇気。
様々なイベント開催の中、もし自分が話が合うと思った人がいたら、DMでイベント後にお礼や「直近でまたお話したい」という意思を伝えてみること。
…実際私自身、現在も所属する2つのサークルは、Twitterで代表に直接連絡し、活動することとなりました。これが大学2年の春~秋です。
2.オンライン化したインターンシップでのワークショップ
「インターンって就活だし制限あるんじゃないかな」「インターンで友人なんてできるの?」
結論からいうと、現在インターンのほとんどは「学年に制限はない」ことが大変多く、「インターンでグループワークを共にした友人はできやすい」と感じています。
これは、前者は通年採用が本格化したこと、また後者は「就活」という自分の人生を考えている共通点が生まれることや、グループワークでは優勝をという目標がしばしば発生するため、同じものに対して頑張ることで「仲間」意識が生まれやすいためです。
「低学年だとインターン参加する人は少ないのでは…」
と思っている人。逆に低学年におすすめするインターンなどもあります。
https://internshipguide.jp/columns/view/student12?flid=303
参考:大学生は1年生・2年生もインターンシップに行こう!|インターンシップガイド
低学年で知り合った同期の就活仲間はやはり「レア」なため、私も定期的にそういった仲間とやり取りしつつ、たわいない雑談をできる友達としてもコロナ自粛期間は連絡をしていました。
このような予測不可能な時代、皆不安であるという共通項から、将来を一緒に考える友達ができるのでオススメです。
3.学生だけでないコミュニティへの参加
「自分の興味あることで、学生コミュニティが見つからない…」「自分で作るしかないのかな?」
私も2年生の時、1年間関わった大好きなプロジェクトは実際学生だけのコミュニティから見つけることは出来ずに悩み、コミュニティセンターに相談して見つけました。
コミュニティの中で親しい友人関係を作るのであれば、自分が心から興味ある分野である方がいいですよね。かといって、自分で新たなコミュニティを作れるほど勇気も人脈もない。
そういった方にオススメしたいのが、「学生」の枠を飛び出すこと。
高校生までは、皆さんの安全が考慮され、様々な制約や拘束があったかと思います。しかし、大学生になるともうほとんどの責任を自分で負うことに。勿論そこには様々な危険もありますが、新たな世界を知れたり、上手く社会人と付き合っていくことも可能になるということです。
大学生活の「友達」は同い年だけではありません。筆者にも3つ年上の人が同学年にいたり、医大の友人は元会社員の人が同期です。
あなたのしたいことは、「学生」だけじゃない「社会」のコミュニティにあるかもしれません。
※もし不安があればオススメするのが、市民活動センターなどを通じて見つけること。公的機関が管理しているため、社会人サークルなどよりは組織の活動意義がしっかりしています。
新たな友達を作るのに必要な「マインド」
大学1年生の人は勿論のこと、大学2年生の人も2年生になってからサークル変えを検討していた矢先のコロナ自粛だったかと思います。大学は秋学期から一部オフライン授業が再開されるにせよ、新歓イベントなどはなく非常に不安を抱えることも。
そこで、ここでは筆者が大学2年の春~秋になって様々な場で友人が持てた時の「マインド」をお伝えし、少しでも皆さんの一助になれば幸いです。
1.自分の知らない世界のコミュニティにも積極的に顔を出してみる
これは、今の自分が安心に感じる「コンフォートゾーン」を抜け出し、危険や焦りを感じる「パニックゾーン」にまでは至らない範囲内で、チャレンジを楽しむ姿勢を大切にするということ。
決して、どんな「遊び」も参加した方が良いという意味ではなく、出会った人が面白い!と思って勧めてくれたことを、経験がないだけで自分の固定観念で否定したり、遠慮しないことが大切という意味です。
筆者は、突拍子もない深夜ドライブ好きや、明日田舎に自転車で行こう!なんていう友達と時間の許す限り付き合うなかで、いい思い出が出来たり、親密になることができました。今だと、お互いの好きなオンラインイベントに一緒に参加してみたり、オンラインライブをともに家で見るのもありですよね。
※ただし、不慣れなギャンブルや詐欺・宗教の勧誘などもあるため、本当にしたくないこと・信頼ならないことは勇気を出して「No」と言いましょう。
2.頼る、誘う。
「あまり親しくないから、迷惑かも」「用事でもないのにこの人に連絡してもいいのかな」
大学生活が難しいのは、大学側が用意するイベントやきっかけ作りという場が日常的にないこと。そのため、自分からそういう状況は作っていく必要があります。
意外と頼ってみて、誘ってみて大丈夫です。勿論、突拍子もなく非常に重荷になるようなことであれば、辞めておくべきですが、もし共通の趣味をもっていたり、同じ学部の勉強内容であれば、皆面白がって会話してくれます。
そして頼られると、この人に私も今度頼ってみようと思えることがあります。
そうやっていくうちに相手との友人としての信頼関係も構築されていきました。
3.勇気!
さて、ここまで様々なことをお伝えしましたが、新しい環境に飛び込むには絶対に避けて通れないのが「勇気」を出すことです。
ここでのポイントはたった一つ。考えるより「動く」。
興味惹かれたイベントがあるなら、とりあえず参加。
話してみたい人がいるなら、ダメもとで熱いメールを。
怖いけど、やってみたいことがあるなら、やってから本当に怖いことか判断する。
本当に「動く」、ただそれ以上に明日が変わる術はありません。
まとめ
最初は慣れない環境にあたふたするかもしれません。
筆者も、本当にこれでいいのだろうかと悩んだこと数知れず。しかし、今となっては「まずは自分が相手を楽しませよう!」という姿勢が当たり前になり、「課題の過去問を聞くだけの友達はすぐ離れてしまった」と感じています。
そして、最終的には友人か友人じゃないか、なんて考えずオンライン上でもSNSをとおして、色んな人と楽しく大学生活を過ごせるようになりました。
今だからこそ、自分の住んでる地域の人じゃなくても全国、むしろ他国の人とも話しやすくなっています。是非、大学1・2年生で友人関係にためらっていたり、新たな関係を築きたい人は参考にしてみてください。
執筆:Voltageスタッフ すえ